当敷地には、下記の特殊な条件がある。
1. 角地である。
→”負”の条件として捉えると【プライバシーを確保しにくい】
→”正”の条件として捉えると【森の中の不安な袋小路を無くすことができる】
2. 敷地内南側に急斜面がある。
→”負”の条件として捉えると【実質的な敷地として扱えない】
→”正”の条件として捉えると【プライバシーを確保しながら高台からの眺望を得られる】
3. 境界線から5mセットバックする。
→”負”の条件として捉えると【建物配置が限定される】
→”正”の条件として捉えると【隣家も5mセットバックするので隣家側に開くことができる】
既存別荘は、これらを”負”の条件と捉え、急斜面と5mセットバックによって仕方なく建物ボリュームが規定され、その結果、道路に面したプライバシーのない庭ができている。
” 正”の条件として捉え直すことで、実際以上に敷地の広がりが感じられ、プライバシーを確保しながら自然と落ち着いて向き合うことができる。
生地を繋ぎ合わせて一枚の布をつくる”パッチワーク”のように、いくつかの小屋を繋ぎ合わせて一つの山荘を形成する。
・落ち着いて自然と向き合える大きな小屋
・半外部の楽しい小屋
・寝る為の暖かい小屋
・空を見上げる風呂小屋
これらの小屋が集まって一つの山荘となり、森の中にひっそりと建つ。
No.006PType別荘Year2008Role建築設計監理Location日本・山梨県