青葉台駅から徐々に坂を登った先に敷地はあります。 開けた眺望や、手入れされた庭がぽつぽつと敷地内に点在する環境に恵まれた物件です。一方でそれぞれの良い点が敷地内の高低差によって分断されている印象を持ちました。そこで既存の体験や風景を立体的に関係付けることで、 魅力をより引き出せないかと考えました。 内部では新たに吹抜けを設けることで段々と上に向かう空間を追加しており、吹抜けが縦方向の奥行きを作り、水回りの曲面壁が広い空間に対し横方向の奥行きを作っています。外部では新設のスチールフレームが擁壁と組み合わさり、道路から見上げた際の家の新しい顔となっています。また、段差を行き来する中で、もともと分断されていた風景を連続的に楽しむことが出来ます。 リノベーションでは既存空間の魅力を底上げすることに加え、家族の住まい方にも提案していきます。 ここでは屋内外の立体的な仕掛けが作る奥行きによって、家族間のコミュニケーションやプライバシ ーが適度に調整される家となることを目指しました。
No.191WType住宅Year2017Role設計監理Location日本・神奈川県