高台にあるこの建物には元々、ヨットの帆のように斜め45度に軸線を傾けた空間構成があり、船内から船上を見上げるような吹抜け・天窓など、限られた面積の中でも空間に繋がりや広がりを持たせる豊かな工夫が施されていた。
そこで、既存空間構成が持つポテンシャルを最大限活かす計画とした。
既存空間の特徴である45度傾けた空間構成・回遊動線・吹抜けを主要なデザイン要素として継承する。
傾きと高低差により生まれた複雑な空間を住みこなすのは、大人よりも子どもの方が早いかもしれない。
子どもたちは家中を走り回る中で、日々新たな気付きを得ることだろう。
そして、自ら手を入れながら気付きをかたちにして、風と波に応答するヨットのように変化し続ける家であってほしいと思う。
No.155WType住宅Year2017Role建築設計監理Location日本・神奈川