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練馬春日の家

練馬区の住宅地の一角にある正方形に近い土地に建設中の住宅である。
大通りからは少し入り、その区画の住人しか入らないような道路に面している土地のため、堅牢な作り方をせず、広い庭を南側に取り北側に建物を寄せるという素直な配置にしている。
1階は、起きている間活動の中心となる「居間」を配置し、金工をされる施主が必要とした「土間」を「庭」との間に挟み、2階は「休む場所」と「籠る書斎」を、家を守る象徴となる屋根の中に配置している。屋根の中に空間を確保するため、マンサード屋根のような屋根裏的空間を持つ形状とし、つば付きの帽子のように1階に被さり、1階は守られつつも、居間から土間、軒下、庭へと繋がる、多様な居場所を作る住宅とした。
帽子にはいくつかの天窓が開けられており、1階から帽子内への吹き抜けを介して、光を落とし風を通します。
計画上、面積バランスが2階の方が比重が大きくなったが、周囲に対するボリュームを抑えるため屋根形状にし、1階外壁は道路からは大きくセットバックさせている。
そのため、街区に入った瞬間は、張り出した屋根が大きく見えてくるが、街に対する圧迫感はなく、この街区の中でキャラクターを持ちつつ、周囲に馴染むものとなっている。


No.101WType住宅Year2015Role設計監理Location日本・東京都Published「100%LiFE」2017/06/12
「おウチの収納.com」vol.39/08/2018