© SHIMIZU KEN

LOCTUS / RIN

2Fバル&ダイニングLOCTUSは、東京・表参道にありながら日本各地の地域食材をオリジナルレシピで堪能できるレストランである。ここでは、一人でも大人数でも気軽に食事を楽しめることが求められた。
そこで、地域工芸を活かした美味しく食事を楽しめる空間づくりを目指し、約4000枚の有田焼オリジナルタイルを用いている。 この有田焼オリジナルタイルは、窯元の職人さんと会話を重ねながら製作された。凹凸のついた大小様々な円の配置により、文様は4種類とした。染付けは、白磁の白一色・呉須の青一色・白磁に呉須染付けの3種類とした。それらの組み合わせにより12種類のタイルを製作し、水平方向に柄をつなぐことで、空間の足下全体に広がりをつくっている。磁器の清らかさと職人の手仕事の温もりにより、白磁茶碗によそわれたごはんのように、食事が美味しく感じる空間となり得た。
ハイカウンターゾーンとソファゾーンの間仕切りには、安東陽子さんデザインのオリジナルカーテンを用いている。こちらも職人の手仕事による温もりが感じられる素材感を持っている。
1FセレクトショップRinでは、優れた手仕事による工芸品・民芸品を販売している。これら商品の背景となる什器や壁面にも、手仕事の温もりが必要であると考え、桧柿渋仕上げの什器と、珪藻土左官仕上げの壁面とした。桧柿渋仕上げの什器は、弊社にてモックアップ検討から製作まで行ない、手で思考しながらデザインを検討した。こうすることで、Rinのコンセプトと合致した手仕事による温もりが感じられる空間となった。


No.058WTypeレストラン(2F)/
アンテナショップ(1F)
Year2012Role内装設計監理・セルフビルドLocation日本・東京都表参道Published商店建築 2013 vol.58 No.01
toolbox 家を編集するために
Awards第8回スペースデザインコンテスト飲食部門1位受賞Linkタイル販売:toolbox